ISBN:4041970067 文庫 山本 文緒 角川書店 1999/06 ¥460

♪しろくまクンにしろーくま・・・1度聞いたら頭から離れなくなっちゃったじゃないか!ぬをーーー。

久々に、山本文緒さんの本を読んだ。
どれも好きな話だけど、この短編集の中の「イバラ咲くおしゃれ道」は、特に好き。
主人公の、いとこの鶴ちゃんは、きれいでおしゃれな大人の女。
彼女のおしゃれの幅は広く、そして流行を追ったものばかりで、それにあわせて全身をまとめるから、ものすごくたくさんの服がある。
そんな鶴ちゃんと、普通の主人公、杏奈の同居話。

ちょっと、鶴ちゃんとあたしは似ているところがあって、人事ではない気でいつもこの話を読む。
あたしも、色んなテイストの服を着る。鶴ちゃんほどじゃないけど、けっこう統一性がない。
自分の好きな洋服を着る楽しみ、たくさんの洋服に囲まれる幸せ。でも、それだけじゃ埋まらない、心の隙間。
服ばっかり買ってどうしようもない、っていうことだけじゃなくてそこから生まれる空虚感。
あたしには、よくわかってしまった。
お金で買える幸せなんていうけど、まさにそれであって、ほんとに欲しいものは、簡単に買えないのだ。
ちょうど、1年前に好きだった人が、どうにもならなくてもどうしても、どうしても、欲しかったみたいに。

今日、街で仕事中のその人を見つけました。
今じゃ、なんともないけど、少女マンガで育ったあたしは、なんとなく浸ってしまうのでした。思い出に。

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